彩会するこどもたち

2024年3月17日。


朝一。

山下雄平バンドメンバーと、

我々を裏で支えてくれている表現レーベル・MODEの鈴木紫峰都さんを交えミーティングを行う。


某ファミレスにてモーニングをもぐもぐ。


今後の展開、6月29日のライブに向けて 等。


改めて言葉での説明を受け、そこに向けて具体的なすり合わせ。

些細なことではあるけど、実は当たり前のようで当たり前でなく、少しずつボタンを掛け違えて行ってしまうことも多い。

こういった話し合いやメンバーの意思表示の共有はとても大事かと思う。

雄平さんを筆頭に、嶋くん・紫峰都さんと微妙に違う角度や論点から1つの点に向かって案や意見がでてくるのが素敵で、そこから更に枝分かれして道が見えてくる感じが、このバンドの良さであり武器であり、未来に繋がるドキュメント。


自分は書記をしながらパンをもぐもぐ。否、パンを食べながら手帳かきかき。


ミーティングのあとはリハ。

みっちり練習。密にリアレンジ。現状、まだまだ未熟さは否めない。

正式加入した以上は当然はじめてやる曲があり、既成のものを分解し3人での再構築ということになる。僅かな時間だが、6月に演奏する予定の楽曲群を紫峰都さんにも見てもらう。

客観的に見てもらう、それは何という緊張感でしょうか。

ライブって改めて爆発力。凄いわ。やる側も見る側も。

紫峰都さんありがとうございました。



嶋君がアレンジマンとなっていて、彼の提案で、納得いかなかったものや、何か物足りない部分が解消されることが多い印象。

ムードメーカーにもなっていて、彼が率先して音楽面でもお笑い面でも攻め込むので、緊張感の緩和や何事もきっかけになってくれるのは助かってます。


雄平さん楽曲はとにかく難しい。

アレンジ面もそうだけど、一つ一つのコードワークが彼の手癖全開。

音楽的にいえばオアシスコードと言えばいいのか、

自分があまり通ってきていない押さえ方をするため、リハ中毎回ちょっとずつ覗き見。こっそり修正。本当に分からないときは本人に確認。

ただ、このコードワークが山下雄平の肝であり、楽曲の良さを引き出しているのは確信している。



ミーティング、リハーサルとすでに朝から夕方まで濃ゆい時間を過ごした後は、

6月29日@戸塚ファーストアヴェニューでのライブにてゲストアクトを務めてくれる

シンガーソングライター菅野翔太と顔合わせ。


雄平さんが彼と会うのは10年ぶりらしい。

そんなドラマは今後雄平さんがブログに記載するかと思うので割愛するが、

実は自分も菅野さんに会うのは15年ぶりになる。


当時は菅野家に泊まりに行ったり、一緒に“MISIA”のライブに行ったり、

おそらく自分がはじめて作詞・作曲した曲を歌ってくれたのも菅野さんでした。


店の入り口にたたずむ彼のシルエットをみて飛び出してくくらいには高揚。

大人になり、楽しみ半面、のこりのスカしていた部分は遥か彼方に消え去った。

熱い握手を交わし、席へ。


顔合わせという飲み会でしたが、旧知の仲(というより旧しか知らない)なので思い出話しや今日に至るまでの活動、今ここで再会する意味、これからの未来図、とにかく尽きない。

それは青春ど真ん中そのもの。あっという間。10年15年の空白とは。


店を出た後は菅野さんもいるしと、ライブが終演しBar営業となっていた戸塚ファーストアヴェニューへ。我々のリハはこちらのスタジオなので本日二度目。

シンガーソングライター菅野翔太を紹介、あらためてご挨拶。

飲みなおしつつ、スタッフも巻き込みこちらでも熱いお話し。

ここでついに山下雄平スイッチ入る。


「浜ちゃん、ガソリン代払うから家まで送ってくれない?」


たしかに自分は酒を飲まないので車だが、


震えた。


すでに23時を回っている。そして今、神奈川の右側真ん中あたりで飲んでいる。

神奈川の右上の方面に帰る男が、神奈川の左下方面に送っていく。だと?

しかし、再会に喜びこんなにも幸せな時間を過ごしている事に水を差したくないのも事実だ。

そんな時は翌日に用事があると言っていた残りのミュージシャンに委ねる。


「帰りが一人だと寂しいから、二人が雄平さん送るの付いてきてくれるならそのまま順に車で送りますよ。」


嶋君も菅野さんも家は電車で目と鼻の先だ。

酒も入っているし、翌日用事あるし、横浜育ちの大人だから距離感覚も分かっている。


二人の答えはこうだ。

「大丈夫ですよ、いいですよ。」



こどもだった。